あったかヨーロッパお家

よく日本の方とお話する際にスロバキアの気候の話から始まったりするのですが、スロバキアは大体緯度が札幌くらいの位置にありますので、太平洋沿岸部よりはるかに寒いです。一方で、日本海側と比べれば雪が少ないという特徴があります。(ただ、以前ブログで書いたとおり、今冬は珍しく大量の雪が降りました)

そんな寒い冬ですが、少なくとも家の中で暮らすうえでは快適です。今日はヨーロッパ家屋の暖房事情について書こうと思います。

スロバキアに限った話ではありませんが、ヨーロッパの家は大抵「セントラルヒーティング」になっています。セントラルヒーティングとは、1か所でつくった熱源を各部屋へ送り込み、室内と家全体を暖めるという仕組みでして、部屋のそこかしこに写真のような熱を発する器具が設置されております。

f:id:saitani93:20220131000416j:plain

寝室のもの。ほんのり熱を発しています

f:id:saitani93:20220131000457j:plain

玄関にも

f:id:saitani93:20220131000444j:plain

シャワー室にもあります

そのため、外の気温が0度以下の極寒だとしても常に家の中は25度前後になります。また、このセントラルヒーティングは24時間稼働していますので、常に部屋の温度は一定で暖かくなるため、冬だろうが家の中ではシャツ1枚で過ごせます。そのため、日本のような「朝寒くて布団から出られない」や「お風呂場が寒すぎる」といった現象はヨーロッパでは起こりえません。ヨーロッパの冬は基本クソ寒いですし天候も曇りも多いし日も短いんで辛いことこの上ないのですが、この家が暖かい仕様だけは日本より優れています。

もう一つ、部屋の断熱のための重要な要素として、窓があります。こちらの窓ですが、ドレーキップ窓といい、気密性が日本のものよりもはるかに高い窓になっており、外気温をシャットアウトできます。

a-schiebe.hatenablog.com

日本だとこのドレーキップ窓は「価格が高い」という理由であまり採用されないようですが、ヨーロッパ家屋ではかなりの建物で採用されているメジャーな窓です。まぁこういう窓にしないと、隙間風が防ぎきれない気候であることも関係しているのかもしれません。