今日はビールの話でもしようかと思います。
まず始めに、スロバキア人及びその周辺の国の皆様はものすごくお酒が大好きです。特にこの地域ではビールがとても好まれておりまして、ビールの1人あたりの消費量はチェコが世界第1位、オーストリアが2位、ポーランドが4位、スロバキアは9位ととにかく当地の皆様は圧倒的にたくさんのビールを飲みます。
そして多くの人に消費される恩恵もあってか、ありがたいことに当地のビールというのはとても安く、500mlの缶で大体1ユーロ(140円)程度、セールなんかだと1Lのボトルで70セント(100円)程度で売られていることもあります。正直水よりビールのが安いです(そういえば、この前のWBCチェコ戦の時も水よりビールが安い地域だと話題になってましたね)。
また、現在日本で醸造されているビールのうちほとんどが「ピルスナー」と言われる製法で作られたビールなのですが、実はこのピルスナーはチェコ・プルゼニ地方が発祥です。そのため、チェコやスロバキアのビールというのは日本人の口にも合うビールであるのです。
そんなわけで、本日はスロバキア及びチェコのビールをいくつか紹介したいと思います。スロバキアローカルのビールもあるのですが、やはり昔はチェコスロバキアという1つの国であったせいか、チェコのビールもたくさん流通しております。
1. Zlatý Bažant
スロバキアの代表的なビールです。日本語で「金のキジ」という意味があります。スロバキアのスーパーではどこでも売っているビールです。
缶に10%と表記がありますが、これはアルコール度数ではなく「麦汁濃度」のことです。麦汁濃度が高いほど味がより濃厚になり、ほんのりアルコール度数が増します。ちなみに写真のビールのアルコール度数は3.9%です。
こちらの金の缶は先ほど説明した麦汁濃度が高いものです。これだとアルコール度数が4.6%ですね。味はよりコクが増します。
あと、我が家の近くには企業直営のレストランがありまして、そこで料理と一緒に美味しくビールを飲むことができます。ちなみにこの前行ったときはサービスタイムだったのか、1杯(500ml)1ユーロで飲めました。最高。
2. Pilsner Urquell
チェコビールで最も知名度があるビールです。当然、スロバキアでも至る所で飲むことができます。
ちなみにこのビールを作ってる資本は実は日本のアサヒビールが買収しているため、アサヒビールのホームページのこのビールの情報が載っています。日本での流通量もそこそこあり、おそらく一番入手しやすいチェコビールだと思いますので、ぜひ見つけた際にはお試しください。
ちなみにチェコのビールの注ぎ方はちょっと独特で、結構泡の比率が高いです。
日本では泡だらけのビールはあまり好まれませんが、当地のビールは泡もめちゃめちゃ美味しく飲めます。
3. Budweiser Budvar
続いてもチェコのビール、「ブドヴァイゼル・ブドヴァル」です。チェコ南部・南ボヘミア州の街、チェスケー・ブジョヨヴィツェを拠点にした企業で、当地は中世の頃からビール造りが盛んな地域であり、まさに由緒正しいビールと言えます。
ちなみに世界的に有名なビールで似た名前である、アメリカ発の「バドワイザー」がありますが、実はバドワイザーの名前の由来は上記のチェコの街が由来となっております。つまりは、アメリカの企業が有名なビール醸造地域の名前をパクったわけなのですが、これに対してブドヴァイゼル社は商標使用を巡って訴訟を展開したことがあります。これは当時相当揉めたようで、最終的にバドワイザーは欧州では、ブドヴァイゼルは北米では名称を使用してビールを販売することができなくなっております。ただ、チェコ企業が伝統では勝っていても、世界的な展開や売り上げは圧倒的にアメリカ企業に軍配が上がっていますので、やはりかの国の企業はビジネスが上手いなぁと感じます。
そんなブドヴァルですが、個人的にはスロバキアで飲んだビールでは一番美味しいと思っています。そして、我が家から徒歩3分にブドヴァルの直営店があるのでちょくちょく飲みに行きました。暖かい時期には屋外でビールを飲んだりしたんですが、これがまた美味しいんですよね。
他にも地ビールなどを含めるとまだまだたくさんの種類がありますが、代表的な3つを紹介させていただきます。