山城と母なる山脈

 4月中旬にスロバキアに来ましたので、もう欧州移住から1年経ちました。1年経つのも早いものですねぇ。

 ただ、実はこの1年スロバキアに住んでいながら今まで一度もスロバキア国内を旅行したことがありませんでした。車を手に入れたのが昨年8月、その後も車での旅行は国外にしか行っていなかったため、先日イースター休暇を使ってスロバキア北東部に行ってきました。

 今回行ってきたのは「スピシュ城」と「タトラ山脈」です。

スピシュ城

 スピシュ城は中世ヨーロッパの城としては最大規模のもので、首都ブラチスラバから車で4時間弱のところにあります。元々12世紀ごろに防衛目的で作られ、15世紀には宮殿として改築されたようなのですが、18世紀ごろに誰も住む人間がいなくなり、後に火災により焼失。現在は、ヨーロッパ最大の城跡として知られており、1993年には世界遺産登録もされました。日本では「天空の城ラピュタ」のモデルの一つとも言われているとか言われていないとかで、若干知名度が高めです。

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小高い山の上に立つ城

 

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城壁で囲まれた広い中庭

 ちなみに行ってみての感想ですが、言うほどジブリ感はないです。確かに小高い山の上にあるので空中に城があるように見えなくはないのですが、まぁこの手の観光記事では人に広く読んでもらうために、引きの強い言葉を使いがちなのは致し方なしです。

 とはいえ、ジブリであろうがなかろうがこの城郭の歴史的価値に揺るぎはなく、現代までここが残っていることは素晴らしいことであると言えます。中世の城好き、廃墟好きにはオススメであります。

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愛車+城の一枚。クレーンが見えるとおり、現在改修により一部区画は見学できません。

タトラ山脈

 タトラ山脈はスロバキアポーランドの国境を走る2000m峰からなる山脈です。スロバキア人にとってタトラ山脈は国の象徴の山々であり、スロバキア国歌(Nad Tatrou sa blýska、稲妻がタトラの上を走り去り)のタイトルにもなっております。今回は中腹(1200m)まで登りました。

1200mのベースキャンプと後ろにそびえるタトラ山脈

たくさん置いてあった熊の木彫り人形たち

 4月ですが、1200m付近は気温が0度とまだまだ寒く、日陰には雪も残っている状態です。登山初心者としては、もう少し気温が上がった夏山により高いところまで登ってみたいと思います。