靴 made in Slovakia

 本日はスニーカーの話をします。

 当ブログ、スロバキアの話を中心にしているというのになんでスニーカー?というところから説明します。

 時は冷戦の頃、チェコスロバキア時代にまでさかのぼります。当時、社会主義陣営は生産する製品を中央政府たるソ連の指導の元決められておりまして、チェコスロバキアでは陣営内の「靴」生産が割り当てられておりました。そのため、チェコスロバキアでは当時軍用シューズの他民生用のシューズ含め多数を生産、東欧地域に供給しておりました。その結果、冷戦終了後も優秀な靴メーカーがあるというわけですね。そんなわけで、本日はスロバキアの靴ブランドを1つ紹介したいと思います。

NOVESTA(ノヴェスタ)

 スロバキア中部の小都市、パルチザンスケを本拠地とする靴製造業です。創業は1939年で当時は小さな工場だったそうですが、社会主義体制の元で靴を大量製造するようになり大企業に成長したそうです。戦後はフランスやドイツのOEM生産を行っていた他、元々軍用シューズやゴム底を得意としていたので最近はオリジナルブランドの靴や有名企業のコラボ製品を多数手がけています。

 特に有名なのはキャンバスシューズとランニングシューズです。我が家も両方とも持っております。

黒のキャンバススニーカーとベージュのランニングシューズ

 キャンバススニーカーが60€(約6400円)、ランニングシューズが120€(約13000円)くらいです。まぁ標準的な価格よりちょっと高いくらいのスニーカーでしょうか。キャンバスシューズはちょっとレトロなデザインが良く、ランニングシューズはソールの土踏まず部分がしっかり設計されており履いても疲れないデザインで、重宝しております。

 さて、そんなノヴェスタの靴ですが日本でも買えます。ノヴェスタジャパンという法人があり、通販で買うことができるんですよね。

novesta.jp

 ただし、一つ重大な問題がありまして日本でノヴェスタの靴を買うとスロバキアで買う時よりも価格が大体1.5~2倍くらいになります。こちらだとちょっと質の良い靴の立ち位置ですが、日本だとかなり高級なスニーカーになっちゃいます。

 これについては当然メイドインスロバキアの製品を日本に輸送するためにコストがかかるという側面もあるのですが、もう一つ原因としてはアパレルの常と言いますか、被服類は「珍しい」ことが価値を生む産業であることです。スロバキアでは地元の靴、であっても日本では「中東欧のちょっと知名度が低い国でものすごく良い靴がある」となりそこでブランド価値が上がるわけですね。ゆえにある程度高価格となっても日本市場で勝負できる、という面もあっての価格設定のようです。

 そんなわけで、ノヴェスタの靴は持ち帰れる荷物量の許す限り何足か買って日本に持ち帰ろうと思います。こっちで買って日本に持ち込めばなんか高級なものを安く買えたというお得感が味わえる、すばらしいことです。