静かなる革命

本日、11月17日はスロバキアと隣国チェコでは「自由闘争と民主主義の日」という祝日です。当ブログでは度々祝日ネタを出しますが、祝日というのはその国の歴史・文化・風習を把握する上でメルクマールになります。

 

で、この祝日は1989年11月17日に起こったビロード革命を記念して制定されたものです。ビロード革命とは89年に起きた一連の共産主義政権崩壊革命のうちの一つですね。

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この日は、元々「国際学生の日」と言って、ナチスドイツが1939年にチェコの大学を弾圧・襲撃したことを記念し、チェコスロバキア時代に祝日に指定されていました。ところが、1989年当時は8月19日にハンガリー東ドイツ人がオーストリアへ亡命を行った汎ヨーロッパ・ピクニックが、11月9日にはベルリンの壁崩壊が起こるなど、東側陣営各国で共産主義体制が動揺する事案が相次ぎ、11月17日もチェコスロバキアの首都プラハで学生による反体制デモが行われておりました。ところが、時の共産党政府はこのデモを弾圧。これにチェコスロバキア国民は猛反発し、ブルノ、オストラヴァブラチスラバといった地方都市へもデモやストライキが拡大。最終的に共産党政権は倒れ、チェコスロバキア民主化を果たしたというわけです。

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ブラチスラバで行われたデモの様子。我が家の近くです。

本日のDoodle(Google検索のトップのホリデーロゴ)は、スロバキアからアクセスすると、スロバキア国旗になっております。

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ちなみに、本日は、大統領府ではこの祝日に関連する各種イベントを行ったほか、ブラチスラバでは民主主義を記念する大規模なデモも行われました。