今私が住んでいるスロバキアは東にウクライナ、南にハンガリー、西にオーストリア、北にチェコ・ポーランドと接している内陸国であります。当然、それぞれの国の間に国境が発生するのですが、その国境を辿っていくといずれはもう１つの国との国境にぶつかることになります。そのような、３か国の国境が１点で集中する地点を「三国国境」と言います。
この三国国境、wikiによると世界に約１７６か所あるそうなのですが、そもそも国境は山や川といった自然の境界を元に引かれることが多いため、人間がたどり着くことが難しいポイントも数多くあります。
そんな三国国境ですが、実はオーストリア・スロバキア・ハンガリー間の三国国境は平地にあり、人間が楽に到達できる地点にあります。
この地点、首都ブラチスラバから車で３０分弱走れば行けます。本来、国境というのは厳密な管理がされるところではあるのですが、この三か国はシェンゲン協定に含まれている国家なので、出入国審査等もなく簡単にアクセスが可能ってわけです。
写真のとおり、現地には三国国境を表すポールが立っております。つまり、この周りをぐるぐる回るだけで夢の徒歩による三か国周遊旅ができます。私も行ってきた記念で特に意味もなく周りを２～３周ぐるぐるしました。 ちなみに周りには畑しかなくお店なども存在しないので、ぐるぐる国境を回る達成感ぐらいしか得られません。国境マニアじゃない限りわざわざ日本から行くほどのところではない。
おまけ
日本は島国なので三国国境というものは存在しないわけですが、代わりに県境の集合地点である「三県境」というものがあります。ただし、日本の県境はほとんどが山や川などの自然発生的な境界を元にほぼ決められておりますので、人間が簡単に行ける三県境というものはほぼないのです。ただ、栃木・群馬・埼玉の県境は簡単にアクセスできるということでちょっとした人気スポットになっています。
最近では観光資源として、三県境地帯に遊歩道など一帯を整備したそうです。ご興味のある方は是非一度行ってみてはどうでしょうか。
